磁気と人類
磁気と健康との関係が科学的に研究され始めたのは実は20世紀から。
しかし磁気治療の歴史は古く、紀元前から人間は磁気に注目し治療に役立ててきました。今なお研究が続けられている磁気治療ですが、そこにはどのような歴史があるのでしょうか。
古くは紀元前2600年ごろ、中国の医学書『黄帝内経』に磁石を経絡のツボに置き陰陽を調整したという記録があるようです。磁力と言えば地球と密接に関係する力。根拠が分からないまでも大きな力を感じていたことがうかがえます。
その後もインドの『ヴェーダ』やギリシャの伝説的な事例に磁石の使用例が見つかります。
ギリシャでは磁石を下剤として用いたとか、エジプトではクレオパトラが磁石を額に当て頭痛を緩和したといった逸話もあるようです。
それから記録としては大きな空白があり、西暦1000年頃にはペルシャの哲学者アヴィケンナが磁石を肝臓病の治療に使用したという記録が残っているようです。
磁石は実に多様な使われ方をしていたようです。
近現代の磁気治療
それから約500年後の中世末、錬金術師パラケルススは磁石を用いてヘルニア、むくみ、黄疸などを治療したと言います。
以後、近代科学のなかでだんだんと電気と磁気の関係が明らかになり、我々が物理の時間に学ぶような電磁の研究が活発化します。
20世紀に入り、ついに交流磁気治療(いわゆる電磁石)の研究が始まりました。
宇宙開発に関連して電磁と生体の研究も活発になり、ここ50年ほどで人体が発する磁気や磁気が血流に与える影響などに注目が集まります。
現在ではもっぱら磁力による血流改善が磁気治療器の主な効用として考えられています。
古くから治療方法として親しまれてきた磁気治療ですが、これから研究の発展によってますます多くのことが明らかになっていくことでしょう。