◆ 枝豆もよし大豆もよし

乾燥大豆は約30％がタンパク質です。大豆タンパク質は、必須アミノ酸をバランスよく含む良質なもので、血中コレステロールの低下、肥満改善などの生理機能があります。さらに、大豆には脂質・炭水化物・食物繊維・必須ミネラル・ビタミンE・ビタミンB1・葉酸などのさまざまな栄養素が含まれ、他方でコレステロールはまったく含んでいません。保存食としての価値も高く、大豆は自然がくれた宝物、人類が最初に利用したスーパーフードといえるでしょう。

大豆の栽培は、そんなに難しくありません。若いうちに収穫した枝豆はビールのおつまみにして楽しみ、残りを大豆になるまで育ててみるのもよいでしょう。さやが緑色で、実が七割方ぷっくり膨らんできた頃が、枝豆の収穫期。大豆にまでする場合は、葉や実が少し茶色っぽくなって全体が枯れた感じになるのを待ちましょう。さやを振ると、豆がカラカラと音を立てるようになります。長期保存するためには、豆をさやから取り出す前に、茎ごと束ねて風通しのよい場所で、さやごと完全に乾燥させることが必要です。
もちろん乾燥大豆を買ってきても栄養価は変わりません。自分で育てた方がきっと美味しいでしょうけどね。

すっかり乾燥し切った大豆を、水でもどして煮物などにするのは、時間がかかって忙しい人には向きません。そこで、休日など、ゆっくりできるときに、水煮大豆をたくさん作っておきましょう。
水煮大豆は、一晩水に浸けてふやかした乾燥大豆を、ひたひたの水でお鍋で柔らかくなるまで煮て、冷ましたものです。圧力鍋を使って短時間で済ますこともできます。できた水煮大豆は、タッパに入れて冷蔵保存するか、長期保存する場合は水をしっかり切ってから冷凍保存しましょう。

水煮大豆はとっても便利！　使いたい分だけ、煮物やスープなどに入れるだけ。おかずの定番、ひじきの煮物はもちろんですが、作り置きおかずにもってこいなのは味噌大豆。これは、大豆の水煮をごま油で炒め、みそ・砂糖・みりんを加え、水分がなくなるまで炒め続けます。最後に白ごまを入れて、醤油で味を整えれば完成。
大豆のポークビーンズは、大豆の甘みで食べやすくサッパリ軽い味に仕上がって、子供にも大人気です。だし汁・塩・砂糖・醤油・トマトケチャップ・バターで味付けをします。

栄養価が高く保存もきいて、シンプルな味で毎日食べられる大豆。健康的な食事のおともに、ぜひとも採り入れたいものですね。