カプサイシンの効能
●胃腸への働き
カプサイシンは辛味物質です。
暑い国で辛いものが好まれる事実からもわかるように、カプサイシンにはまず食欲増進効果があるとされています。
辛味すなわち刺激が舌や胃に働きかけ食欲を増進させるそうです。
また、適度な刺激は胃腸を活性化させ、さらに胃腸の殺菌効果もあると言われています
●ダイエット効果
体内に取り込まれたカプサイシンはストレスとして中枢神経を刺激します。
するとストレスに対応するためアドレナリンなどが分泌され、脂肪分解酵素であるリパーゼの働きが活発になります。
その結果エネルギーの代謝が進み脂肪が分解されると言います。
アドレナリンの働きによって発汗も促進されますし、新陳代謝の活発化と体温上昇や心臓の動きの活発化には密接な関係があります。
カプサイシンを摂取することで体を運動しているときと似たような状況に持っていくことができると言えるでしょう。
カプサイシンの危険性
●実は発がん性がある?
カプサイシンは非常に刺激が強い物質です。
目や消化器粘膜などにカプサイシンが触れると場合によっては炎症を引き起こすこともあるので注意が必要です。
そして現在注目されているのが発がん性。
今のところカプサイシンそのものが発がん性物質であるとされているわけではありませんが、がんを促進する機能を持った物質であるとする研究もあるようです。
カプサイシンの毒性については今後の研究が待たれます。要注意!
●精神に与えるダメージ
カプサイシンの摂取によってアドレナリンが分泌されるのは先述のとおり。
しかしそれが度を超すと、脳の一部が損傷を受けてしまうこともあるそうです。
その結果、パニック障害や鬱などの精神疾患が現れてしまうこともあるとか。
こうした疾患は「火病」と呼ばれ、唐辛子を日常的かつ大量に食べる韓国人の国民病とも言われています。
●致死性もある刺激物質
何事もほどほどが大切。それはカプサイシンの摂取も例外ではありません。
そしてなんとカプサイシンには致死量が存在するそうです。
一説にはその目安は体重1kgあたり60~75mg、ちなみに唐辛子1gあたりカプサイシンは3mg含まれているそうです。
まとめ
韓国料理や四川料理、うどんに振りかける七味など、私たちの食生活にもよく登場する唐辛子。
体重60kgの人で考えると実に1kg以上の唐辛子を一度に食べなければ致死量には至らない計算ですが、摂りすぎは健康に悪影響を及ぼしかねないことには注意が必要です。
辛い物好きの皆さんもどうかほどほどを心がけて、おいしく健康な生活を。