基礎代謝を敵に回すな
ダイエットとは、ただ体重を減らすことではありません。ダイエット終了後もリバウンドしない、健康な体を作ることです。そうした観点からすると、巷に溢れているダイエット法の中には、たしかに体重それ自体は減るものの、同時に基礎代謝をも下げてしまい、結果として脂肪が燃焼しにくい体、つまりリバウンドし(太り)やすい体になってしまうものも少なくありません。それでは、せっかくダイエットした意味がありませんよね。以下に、基礎代謝を敵に回してしまう良くないダイエット法の例を眺めてみましょう。
食事制限ダイエットは、体重が減ったのでなく筋肉が減っている
ダイエットの基本はカロリー制限と思っている方が多いと思います。ある意味では正しいのですが、三食のうち一食を食べないor置き換える、等のダイエットを行うと、栄養不足から筋肉が痩せてしまいます。結果として、体全体の筋肉量が減ってしまい、基礎代謝が下がり、リバウンドしやすい体になってしまうのです。
有酸素運動は脂肪と同時に筋肉も減る
ダイエットというと、とにかく歩いたり、走ったりの有酸素運動を行えば脂肪が燃焼すると思われている方、いませんか? 実は体重が減るときには、脂肪燃焼と同時に筋肉も燃焼するのです。個人差はあるのですが、有酸素運動のみを行なった場合、体重1キロ減の内訳は、脂肪400gの筋肉600g位になります。当然、筋肉減から基礎代謝は下がり、体はリバウンドしやすい体質に変化します。有酸素運動を止めた途端すぐ体重が戻るのはこの為です。
大切なのは筋肉をつけること
そうなんです。ダイエットで大事なのは、目先の体重を減らすことよりも、基礎代謝を上げ、健康で太りにくい体を作ることなのです。そのためには筋肉をつけることが大切になってきます。ところが、筋肉のための栄養って、普段の食生活では意外に足りていないんですよね。
普通の食生活では大半の人が筋肉の栄養不足
筋肉を作るのに必要なたんぱく質ですが、このたんぱく質は、成人している人なら体重をグラムに直し、0.75~1.0をかけた数値が1日に必要な量(体重50kgの人なら37.5~50.0g)とされています。1日の総カロリー量を気にしつつも、たんぱく質を摂らなければ筋肉は痩せてしまいます。例えば朝を抜いて昼食を普段おにぎり2個(梅干し入り約320kcal、たんぱく質約5.5g)にしている人などは、夕食だけで全てのたんぱく質を補給できるほど食べられないでしょうから、筋肉は痩せ、リバウンド体質になってしまいます。
いかがでしたか? むしろたんぱく質を積極的に摂ることが、ダイエットには効果的だということがわかりましたね。
女性の方は「筋肉をつけると太くムキムキになってしまう」と思い、筋肉をつける無酸素運動よりも、有酸素運動を選ぶ方が多いようですが、それは正しくはありません。女性の場合、男性ホルモンが少ないので、相当ハードなダンベルあげ等を行なっても、筋肉で太くなるのは難しいのです。安心して筋肉をつけて、万年ダイエッターを卒業してくださいね!