みなさんは軟水・硬水についてはご存知ですか。水1リットル中に含まれているミネラルの量（単位：mg）を「硬度」といいます。例えば、日本の水道水の硬度は30～60程度。これに対して、硬度が1000を超えるような極めてミネラルの多い水のことを超硬水と呼びます。日本の地質ではあまり存在せず、ヨーロッパのミネラルウォーターに多いものです。硬度が上がると独特の味を呈するようになり、お料理などには不向きですが、運動時に飲用すれば、美肌や減量（便秘解消）にすぐれたパワーを発揮します。
　さらに、これらの水はサルフェートを含み、身体のデトックスを手助け。加えて最近注目の成分、重炭酸塩も含有している、と、目が離せません！

　成分比較はあとでじっくりするとして、まずは基礎スペックをまとめてみました。

ナチュラルミネラルウォーターの炭酸は自然の恵み。工業的に添加されたものではありません。

天海の水は室戸海洋深層水を精製したものなので、ナチュラルミネラルウォーターではなく「飲料水」扱いとなります。

　それでは成分比較に参りましょう。各製品につき、500ml中に含まれる各成分の量をチャート化しました。
　含有量が一定基準^*1をクリアしている項目をイエローで示し、とりわけ数値が高い項目を赤太字に、低い項目を青太字にしました。

• *1 以下の(*2)に示す両基準値のうち、高い方の値の1/10を、500ml中の含有量が超過しているもの。
• *2 「栄養素等表示基準値」は2005年版「日本人の食事摂取基準」（厚生労働省）に準拠した数値(mg/day)を示し、「食事摂取基準」は2010年版「日本人の食事摂取基準」より「30～49歳・男性」の目安量ないし推奨量(mg/day)を示した。

硬度はドナウォーターが圧倒的だが、ミネラル濃度が高すぎて日本人は下痢になることも。

ヴィシーセレスタンは硬度は低いが、十分な量の重炭酸塩を含有している。

日本の温泉水クゥォルは、マグネシウムがほとんど含まれないため飲みやすい。

　いよいよ総合評価です。500mlあたりのコストを調べ、それと各元素の含有量から、ケンコージャパン独自の計算式^*3で各製品を採点しました（アベレージが高いほどコストパフォーマンスが優秀）。
　コストとアベレージそれぞれについて、数値が良いものを赤太字、悪いものを青太字で示しています。

• *3 AVG = [{Σ[i=1...4](V_i/U_i)} / C]*e としてポイント化（ただし、iはカリウム・カルシウム・ナトリウム・マグネシウムの4元素、V₁...V₄はその含有量(mg)、U₁...U₄はその基準値(mg)（栄養素等表示基準値と食事摂取基準で高い方の値）、Cは500ml額(JPY)、e=10000で標準化）。

エパー、クールマイヨール、コントレックスが、主にコストの安さから高評価。

ミネラルウォーターの複雑な味わいは、単純な成分表では比較できません。自分の舌で確かめてみることを忘れないで！